はじめに

Uluruウルル Uluru (エアーズ・ロック Ayers Rock )とカタジュタ Kata Tjuta (ザ・オルガス The Olgas )の目を見晴らせるような形状は、周囲のまっ平らな砂漠の中に聳え立ち、何億年の間繰り広げられた地質学的イベントの頂点を感じさせる。この小冊子で試みるのは、それらのイベントの解説であり、地質学な物語である。それは、複雑で、時に奇妙な話であるかも知れないが、それにもかかわらず、魅惑的な物語である。

Kata Tjuta考古学的な調査によれば、この地域には少なくとも2万2千年前から(最初の入植はもっと早かったが)人が定住していた。最初のヨーロッパ人探検家の報告は、アボリジニ Aborigine の人々が定期的にウルルとカタジュタを訪れていたことを示している。両地点とも、今でもピチャンチャラ Pitjantjatjara とヤンクンチャチャラ Yankuntjatjara 族の人たちの重要なベース・キャンプである。ウルルとカタジュタの姿は、古代アボリジニの文化の必要不可欠な部分であり、また聖地でもあって、アボリジニの人々だけがここを訪れることができる。チュクルパ Tjukurpa は、人生のあらゆる面での意義と条理を与える規範を意味するアボリジニの言葉であるが、それは、自然の風景にもまた全ての生命の始まりがあると説明している。地質科学も、その拠って立つ根拠は類似したところはあるが、風景の始まりについての解釈は、チュクルパのそれとはかなり異なっている。

ウルル(エアーズ・ロックとマウント・オルガ)国立公園の所有権は、1985年に伝統的な所有者に返還され、ウルル・カタジュタ土地信託機構 Uluru Kata Tjuta Land Trust によって所有されている。信託機構は、公園地域をオーストラリア「国立公園・野生生物サービス」 'National Park & Wildlife Service' に賃貸し、99年間の、国立公園としての継続使用を認めている。返還に伴って公園の共同管理に関するある同意がなされた。風景や地域の名前に、ヨーロッパ語よりアボリジニの名前を使うという取り決めも、その同意の一つである。

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